冬に肌が乾燥してしまう原因は 皮脂の量が夏場の半分程度に減ってしまうこと、
また、湿度が低いこと、血流やリンパの流れが悪くなることの3つが主な原因となっています。
※季節と皮脂の量については コラム 第9回:季節と皮脂 をご覧ください。
皮脂の量が減ることについては オイルや化粧品で補う ということもできますが、外から補うよりは
自分自身の皮脂が肌の表面に出てくるようにすることができれば 理想的ですよね。
また、自分の皮脂を出すのと同時に、血流やリンパの流れを良くすることも出来れば、もっと良いですよね。
皮脂、そして血行、両方を お金もほとんどかけずに、手軽に改善することができるのがマッサージなのです。
マッサージをすることによって皮膚の表面温度が上がると同時に、軽い圧がかかることによって皮脂腺の中にすでにある皮脂を皮膚の表面に出すことができます。
「皮脂は洗顔で取ってるから出すのが難しいのでは」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、洗顔で取り去っているのは あくまで皮膚表面の皮脂だけなのです。だから皮脂腺の中には皮脂があって
洗顔で取り去った後は じわじわと出てきて、数時間後には元の皮脂膜の厚さに戻るようにはなっています。
しかし、気温が低い、血行が悪いと、そのスピードも遅くなるのです。
ですから、洗顔後すぐ、化粧水で保湿、乳液やクリームで保護した後にマッサージも取り入れて、血行を良くし、自分の皮脂も出すようにしましょう。
また、注意したいのは部屋の湿度です。
湿度が低いと、肌の水分はどんどん奪われていきます。
多くの化粧品に含まれているグリセリン等の保湿剤も 夏の高湿度下で
使った場合と、冬の低湿度下で使った場合で 保湿力が全く違い、夏はべたつき感、冬は乾燥感を感じて
しまう ということになってしまいます。
色々な化粧品を塗り重ねて肌荒れを防がなければ・・・となる前に、是非 注意してほしいのが仕事や家で
長時間を過ごす部屋の湿度です。
肌荒れを防ぐには50%程度の湿度が理想なのですが、冬に暖房、特にエアコンを使用している場合、部屋を暖めると同時に、除湿もしていることになりますので、湿度50%どころか、30%を切るほどに乾燥している場合があります。
静電気が起こっているような場合は湿度が35%を切るほどに下がっていて、特に要注意です。
加湿器と温湿度計を設置して、常に部屋の湿度をチェックし、理想の50%にできるだけ近づけるように
しましょう。
加湿器を持っていない場合は 洗濯物を室内に干す、濡らして絞ったタオルを数枚部屋に干す、霧吹きで
水分を散布、部屋が浴室に近い場合は お湯をはった浴室のドアを開放状態にしておく等、いくつか部屋の湿度を少し上げる方法があると思います。
これらを上手に活用しましょう。
冬に湿度を上げすぎて60%以上にしてしまうと、今度は外気と内気の温度差で結露ができやすくなり、
カビの発生も心配になりますね。
ですから、冬には 50%が理想の部屋の湿度 と言ってよいと思います。
低湿度では お肌の乾燥だけではなく、インフルエンザや風邪にもかかりやすくなりますので、理想の湿度を保つのは 健康な体を保つ上でおすすめです。